■08 ロールオーバー
ロールオーバーとは、FXにおいて決済日を翌日に延長することです。
通常、外国為替市場で取引を行う場合、約定成立日から2営業日後が実現金のやりとりを行う受渡日(決済日)と定められていますが、FXでは実際に現金の受渡しを目的としているわけではないため決済日を延長していくことで、結果として決済期限は無期限となります。
この仕組みにより、通貨を買ったまま(もしくは売ったまま)の状態を維持することができます。
インターバンクのスワップ取引市場では、日々ロールオーバーのためのカバー取引が行われています。
例えば、月曜日にある価格でドル円を買ったとします。
通常の外国為替取引であれば、水曜日(買った日から2営業日後)には、買った米ドルと同額の日本円を交換しなくてはなりません。そこで決済日を先送りするために、火曜日に買った分と同額の米ドルを売り、同時にもう一度買い戻す取引を行います。
月曜日に買った米ドルの価格と火曜日に買い戻した米ドルの価格は同じではないため、この価格の差と金利差益(スワップポイント)の精算が行われます。
そして、その時のスワップ市場の取引価格がスワップポイントとなります。
